あくまで、珈琲チェーンの株主優待銘柄が欲しいと思っている方に参考になればと思い作成しています。
結論から申し上げると非常に悩み所なのですが、
個人的にはドトールです。
正直、甲乙つけがたいので敢えてどちらか選ぶとしたらの話なのでご了承ください。
前回に引き続き、今回もガッツリ2社を比較して行きます。
ビジネスモデルやこの先の見通しの話というよりは、株をやる上で見ておくべきポイントを中心に7つの観点から比較します。
今回は直近の月次売上や、小ネタも用意しておりますので宜しくお願い致します。
比較①:売上と利益率
では、まず両社の売上高や利益率について比較して行きます。
コメダ珈琲の20年2月の売上高は312億円
営業利益率は25.3%です。
既にご存知のかたも多いと思いますが、
とにかくコメダ珈琲は営業利益率が高いのが大きな特徴です。
一方のドトールは
・売上高:1311億円
・営業利益率:7.9%
利益率こそ大きく見劣りするものの、売上高は4倍近くの差があります。
では、コメダ珈琲の利益率が高い特徴の一つを簡単にご説明します。
この収益が全体の7割にも登るので大きいですよね。
また珈琲は自社工場で焙煎・抽出をしてから配送をして、生産性を高めております。
一方、ドトールについてはコーヒーショップ以外にも柱になる事業が多数ございます。
セグメント別で分けて見て行きます。

この様に日レスグループが売上の半分近くを締めています。
日本レストランシステムは星野珈琲やパスタで有名な五右衛門などがございます。
営業利益の金額で見ますと真ん中のグラフで読み取れる様に一目瞭然です。
利益率も直近では、少し下がっておりますが10%台です。
ドトール自体の利益率は5.9%です。
日本レストランシステムは、自社一貫仕入れ体制などをひくことで高収益な利益率を誇っています。
比較②:EPSと配当金
では、2つ目の比較でEPS 1株利益と配当金について比較していきます。
コメダ珈琲の1株当たりの利益は19年2月は118.3円
BPS 一株当たりの純資産は645.2円です。
配当金は直近までは年間50円と、3年連続 同じ金額です。
なお、直近の配当金の予定額は未定となっております。
配当金は、近年右肩上がりの傾向にはなっており、21年の予定額は1株あたり年間34円予定です。
コメダ珈琲が配当金を開示していたいことから、比較が難しいですね。
比較③:主要な指標について
さぁドンドン行きましょう。
続いて3つめの主な指標を比較していきたいと思います。
●必要投資金額
コメダ珈琲:16万円ほど
ドトール:17万円
👉コメダ珈琲の方が買いやすいです。
以前はコメダ珈琲は20万円超えていた時もあったので投資はしやすくなりましたね。
PBRについては大きく差があり、
・コメダ珈琲:2.2倍
・ドトール:0.7倍
なので、PBRの観点から見るとドトールの方が割安てます。
ROEにつきましては
・コメダ珈琲:16.2%
・ドトール:5.7%
・コメダ珈琲:33.7%
・ドトール:80.9%
財務体質はドトールの方が健全です。
こう見ると、ドトールの方が財務状況は優れている様に見えますよね。
比較④:財務状況について
ここが大きな差が出る、財務状況で詳しく比較していきます。コメダ珈琲のバランスシートは左側の様になっております。
総資産、984億円のうち、およそ7割をその他の固定資産が占めます。
これは以前、別の動画でも説明しましたが、のれんという物がバランスシートに計上されています。
のれんというのは、企業を買収する時に多めに支払ったプレミアムの様なものです。
この資産はいつ、マイナス計上されるか分からない、不透明な資産です。
以前のコメダ珈琲の動画でもご説明しているので詳しくはそちらをご覧ください。
現預金については66億円ほどなので総資産の6%ほど。
積み上げた利益剰余金は194億円です。
一方のドトール珈琲につきましては総資産が、1310億円。
現預金が373億円で、資産のうちの、およそ3割が現預金というのが特徴です。
バランスシートの利益剰余金の占める割合も、大きく異なることがよく分かります。
ドトールは安定してますね。
この様に財務の側面から見ると、大きな違いがあるのが面白いですよね。
さっ、ドンドン行きます。
次は株主優待について比較していきます。
比較⑤:株主優待について
2月と8月に優待の権利が獲得出来ます。
ただ、これは年1回でございますのでご注意ください。
ただ、今年はどうなるかはわかりませんので宜しくお願いします。
比較⑥:年初からの値動きについて
続いて年初からの株価の推移を比較していきます。
コメダ珈琲は4月6日に1316円の株価をつけ、これは上場来安値の水準です。
一方、ドトールは3/13に1482円の株価をつけ4/6に1467円と一旦、2番底を、試しましたが少し反発しております。
年初株価:2111円
4/16終値:1597円
下落率:24.3%
●ドトール
年初株価:2140円
4/16終値:1690円
下落率:21%
下げ幅が大きかったのはコメダ珈琲です。
どちらの株価も当然ながらここ、数ヶ月で見るとめちゃくちゃ安い水準です。
長くなってきましたが、いよいよラストです!
比較⑦:3月の月次売上について
ラストは直近の月次売上ですね。コメダ珈琲の月次売上
3月:既存店売上が前年比 90.5%
全店:94.5%
90%台の数値となっています。
コメダ珈琲は2月までは非常に好調でした。
昨年3月からの全店売上を見ますと、ずっと100%を超えている素晴らしい実績です。
対するドトールは、こちらも3月の月次から確認していきます。
なんと全店で比較すると、売上はマイナス22.5%と80%割れとかなり厳しい状況です。
また、2019年4月から見ても、前年を超えている月は8,9,11,12月と4回しかありません。
色々と比較していきましたが、皆さんはどう思われますでしょうか?
結構、色濃く差が出ているので面白いですよね。
総括しますと、こんな感じです。

これ正直、甲乙つけがたいですよね。
僕は財務を、気にするタイプなのでドトールなのですが、どちらも魅力的だと思います。
簡単にまとめると、
・業績で選ぶなら コメダ珈琲
・財務で選ぶならドトール
という感じですかね。
ここから最後は余談です。
●余談
ドトールの大株主が面白いんです。
全席禁煙になってますよね。
時代の流れ的に禁煙の流れなんですが、ドトールって結構、禁煙に後ろ向きです。
以前も日経新聞の記事にのってまして、わざわざ3パターンとかに分けているんですね。
あくまで邪推なのですが、もしかしたら大株主に配慮して、禁煙を全店に導入できないのかなとか思ってます。
これ、全然裏どりや証拠があるものではないので宜しくお願いします!
皆さんはどうお考えになりますでしょうか?
僕自身作っててとても勉強になるので、評判よければ続けて行きたいと思います!
動画も作成しているので、是非ご覧ください!!